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コラム

可愛いボーダーの可愛くない側面

ボーダー信者の皆さま!

大多数の方が着たことがあるのではないでしょうか、ボーダーのお洋服。
今回はそのボーダー製品の現場裏をご紹介。

ものづくり現場でのボーダーへの想いが、読者の今後のボーダー製品との関わりに一層愛着を持って着ていただければ幸いです。

認識のギャップ

現場の認識。
ボーダーは無地です。
そう。無地なんです。
ボーダーは色が2色以上あって柄物のように見えますが、実は無地を無理やり柄のように見せている製品なのです。
柄を合わせるということは、柄物ですと、コンピューター制御で太さや幅、編み目のひと目ひと目をパソコンで制御できますが、無地だと技術者の絶妙な調整によってしか、柄合わせは行えません。

可愛くないところ

ボーダーの難しさは、なんと言ってもボーダーの太さとボーダーを真っすぐにボーダーにする難しさにあります。
つまり、ボーダーの太さは1mm単位で企画が決まっており、ボーダーが真っすぐなのは技術力を要するという事です。

可愛さの表現

ボーダーを可愛くするのは、生地感・色・線の太さにあります。

観点を変えて、生地づくりの面白さは【編んだばっかりの生地】と【色や風合い(手触り感)を施した生地】は全くの別物で、風合いや生地幅、長さの変化を楽しむことにあります。

面白さに反してそれは時に難しさもはらんでいます。

編んだばっかりのボーダー生地と色や風合いを施したボーダー生地は生地幅や長さが変化するため、ボーダーの太さに変化をもたらします。

一度編んでその変化の度合い確認した上で、もう一度編み直しを行い、生地を仕上げるので、ボーダー企画ひとつに編地を二度製作する必要があり、ボーダー企画には、倍の手間がかかっているという事です。

そして、ボーダーを真っすぐにする事ですが、生地は幅1.5m、長さ40m程の長方形の長い生地が上から下に引っ張られながらロール状に巻き取ります。

当然、真ん中が強く引っ張られます。

しかし、それではボーダーは湾曲するのでボーダーは真っすぐになりません。

そこで、技術者が微妙な機械の調整を行うことにより真っすぐのボーダーにしてきます。

製品の需要と供給

ボーダー製品は難しく、手間がなどと言ってきましたが、その手間を惜しんでも不動の人気があります。

そしてボーダーを真っすぐ、可愛い太さにすることは技術者としても腕の見せ所でもあります。

今お持ちのボーダーにほんの少しでも愛着が湧けば幸いです。

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