洋服には消費者庁が定めた家庭用品品質表示法にのっとり、
洗濯表示のタグが付いています。
洗濯表記には大きく分類して、
1.洗濯処理の記号
2.漂白処理の記号
3.乾燥処理の記号
4.アイロン仕上げ処理の記号
5.商業クリーニング処理の記号
に分けられています。
今回は5の商業クリーニング処理の記号にフォーカスしていきます。
商業クリーニングにはドライクリーニングとウェットクリーニングと大きく二つに分類されています。
ドライクリーニング
ドライクリーニングとは「ドライ」という言葉がついている通り、水を使わないで洗濯をする処理方法です。パークロロエチレン(テトラクロロエチレン)を代表とする有機溶剤で繊維にしみ込んだ油分を溶かし、繊維中の油の汚れを落とします。
ウェットクリーニング
まず、洗濯機洗いとウェットクリーニングの違いはご理解できていますか?
JIS (日本産業規格)では、
「ウェットクリーニング処理(水洗い,すすぎ,脱水,乾燥)は,特殊な技術を用いた業者による繊維製品の水洗い処理で,洗剤及び/又は水洗いによる影響を最小限度に抑えるための添加剤などを使用する場合もある」と規定されています(JIS L 1931-4 より)。
布地を作る方からの観点から言うと、洗濯機の種類に制限がありその中で寸法変化率(生地が洗濯後に縦方向、よこ方向にどのくらい伸び縮みの具合)を調べてウェットクリーニング処理できるかを試験します。この洗濯機の種類がポイントで、家庭用洗濯機とは性能が異なる(よりデリケートに洗うことができる)洗濯機を用いるのがウェットクリーニングです。
ただ、非常にわかりにくいので、第三者検査機関(カケンテストセンターなど)ではJIS L 1930 のC4M法(家庭洗濯機で洗濯寸法変化率)の基準をクリアしていればウェットクリーニングができると判断しています。