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コラム

普通の洗剤とおしゃれ着用洗剤の違いって?

公開日:
2020.11.27

洗剤の主成分について

界面活性剤
界面活性剤

そもそも洗剤の主成分が何か知っていますか?洗剤の主成分は「界面活性剤」と呼ばれる化学的な分子構造のものです。この界面活性剤は親水基と親油基からなります。一般的には図のようなマッチ棒のような図でよく表されます。

水中での界面活性剤の様子
水中での界面活性剤の様子

水中でこの界面活性剤の親油基部分が水から分離しようとするため汚れにくっつきます。そして再び衣服につくのを防ぐ役割を果たしてくれます。

普通の洗剤とおしゃれ着用洗剤の違いは?

ズバリ、液性の違いです。洗剤の裏の表示を見てみると液性の欄があります。普通の洗剤はほとんどが弱アルカリ性、おしゃれ着用洗剤のほとんどは中性洗剤として販売されています。

この液性の違いは、前の項で説明した界面活性剤の種類に大きく関わっています。一般的な洗剤に含まれる界面活性剤は親油基がマイナスの電気を帯びています。この為、液性がアルカリ性になります。マイナスの電気を帯びている理由は、汚れが酸性成分でプラスの電気を帯びているからです。人の髪の毛や皮脂も酸性成分です。プラスとマイナスの電気はお互いに引きつけ合うので、より汚れを落としやすいということです。

しかし、洗剤がアルカリ性であることによって悪い面もあります。例えば、先ほど説明したように人間の髪や皮膚は酸性です。その為、アルカリ性の洗剤成分が衣服に残っていると、酸性である皮膚に触れた部分が人によっては悪影響となる場合があります。肌の弱い人や赤ちゃんなどは気をつけた方がいいかもしれません。また、ウールは羊の毛なので人の髪の毛と同じように酸性成分です。その為、アルカリ性の洗剤で洗うと毛が傷んだり、縮んだりする恐れがあります。その点中性洗剤だと、アルカリ性の洗剤に比べて油汚れに弱い分、皮膚に対する影響が少なく、ウールやシルクなどの酸性の布地に対しても優しいというわけです。

ここまで2種類の洗剤について書きましたが、どちらのほうが良いとか悪いとかというわけではありません。両方の良い面と悪い面をしっかりと知ったうえで、より適した洗剤を選ぶことが大切です。

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