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コラム

裁ちバサミと紙を切るハサミは何が違う?

みなさんは、裁ちバサミで紙を切ってしまい、その後布が切りにくくなった!という経験はないでしょうか。また、紙を切るハサミだと布が切れない・・と思ったことはないでしょうか。

紙を切るハサミと布を切る裁ちバサミ、違いは一体何なのでしょう。

紙と布の違いについて

まず初めに考えたいのが、紙と布の違いについてです。
どちらも原料は”繊維”ですが、布は繊維を織ったり編んだりして交差させているものに対し、紙(洋紙)は、繊維を絡み合わせて固着しています。しかしそれだけでは繊維同士の空間が大きすぎて筆記に適さない為、填料という成分を含ませています。この填料の主成分は鉱物の微粉末なので、紙を切るということはこの鉱物も一緒に切っていることになります。

布用の裁ちバサミは、柔らかい布を切るために、紙を切るハサミよりも刃が薄く鋭くなっています。そのため布の繊維よりも硬い紙を切ってしまうと、刃にダメージが加わり、布が切りにくくなります。
また、紙を切るハサミは裁ちバサミに比べて刃が厚く、鋭くないので、布のような柔らかいものを切るには適していません。

裁ちバサミはかなり繊細なものであることがお分かりいただけたでしょうか。
少しでも紙など硬いものを切ってしまうと切れ味が悪くなってしまうので、これらは基本的な縫製のコツといえるでしょう。

意外と知られていないこの豆知識を活かして、ハサミの使い分けを見直してみてはいかがでしょうか。

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