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コラム

生地の地の目

「地の目」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
生地の地の目を意識するということは、重要な縫製のコツのひとつです。
この機会に地の目を理解して、服作りに活かしてみてはいかがでしょうか。

地の目とは?

地の目とは、基本的に生地の耳(両端)と平行な縦の方向のことを言います。
布には方向性があり、耳と平行なラインを「たて地」、耳と垂直のラインを「横地」、耳に対して45度のラインを「バイアス地」と呼び、この方向に合わせて裁断することがとても重要になります。

地の目の重要性

なぜ地の目が重要なのでしょうか?

それは、布は縦、横、斜めで伸縮性が異なるからです。
身の回りにある布を様々な方向で引っ張ってみるとよくわかるはずです。
服の型紙には、パーツひとつひとつに地の目の方向が矢印で記されています。その矢印の方向と、耳のラインが平行になるように型紙を配置して裁断するのが基本です。
地の目の方向を無視して様々な角度で裁断してしまうと、伸びる方向がそろっていないため、縫製すると形が歪んでしまいます。
服のクオリティを左右するとても重要なポイントなのです!

バイアス方向で裁断する

布はバイアス地が一番伸びます。
地の目をたて地に合わせるのではなく、伸縮性を利用して、あえて斜めの方向で裁断する場合もあります。裁断する方向によっては生地の落ち感などが変化したりもするので、デザインに応用させたりすることもできます。

手芸屋さんなどに行くと「バイアステープ」というものが置いてあったりします。これはバイアス方向に裁断されたテープ状の生地で、伸縮性があるのでカーブした布端などをパイピングするのに最適です。カーブに合わせて伸び縮みしてくれるので、布が余ってシワになったりすることなく、綺麗に縁取ることができるのです。

バイアス地が利用されるのは織物のことが多く、編物は比較的にバイアス方向だけでなく、横方向にもよく伸びるので、そのままたて地に合わせて裁断しても、パイピングに使えたりします。
良い例がTシャツの首回りです。
縦方向に裁断された編地でパイピングされているものが多いと思います。

地の目を理解して、よりクオリティの高い服作りを楽しんでくださいね!

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