トップ染めとは
トップ染めは、糸になる前の繊維の束の状態で染める方法のことを言います。
糸になる前にゴミを取り除いたり、繊維の方向を整えたりした後に、繊維をロープ状の束にします。この状態をトップ(top)と言い、トップの状態で染めるのでトップ染めという名が付いています。 ちなみに、糸の状態で染める方法を「糸染め」、生地になった状態で染める方法を「反（たん）染め」と言います。
トップ染めの特徴
トップ染めは糸染めや反染めに比べて染色堅牢度（けんろうど）が優れています。堅牢度とは染色の丈夫さのことで、変退色しにくいものほど堅牢度が優れていることになります。
また、トップ染めは繊維の束の状態で染めるので、トップ染めした繊維と、染めていない繊維や別の色でトップ染めした繊維をブレンドすることができます。ブレンドすることによって、糸染めや反染めにはない独特な深みのある色になります。
一本の糸の中に複数の色の繊維が入っていたら、それはトップ染めの糸の可能性が高いです。普段何気なく着ていた服の中にもトップ染めのものがあるかもしれません。今までとは少し違った見方で服などの繊維製品を見てみるのも面白いのではないでしょうか。